軽快で優美なフォルムの2Pソファ

その耐久性とクラシック家具を彷彿させる優雅さで知られたOle Wanscher（オーレ・ヴァンシャー）によるデザインのコロニアルソファ（OW149-2）。モダンでありながら1700年代の英国家具、コロニアル時代に影響を受けた細い優雅なラインが特徴となっています。ヴァンシャーは、この時代の家具が持つ格式と優雅さを再現しつつ、現代にマッチしたモダンなデザインを試みたのです。家具デザインにおいてオーレ・ヴァンシャーが追求してきたのは、軽快で優美なフォルム。エレガントにカーブを描き、流れるように前脚と一体になるアームを持つ椅子が度々デザインされていて、その一例が「コロニアルシリーズ」です。クラシックとモダンを兼ね備えた、オーレ・ヴァンシャーの代表作といえる2シーターサイズのソファです。

平面的な部分が存在しない調和の取れたフォルム

コロニアルソファを構成するのはコロニアルチェアと同じくいずれも丸みを帯びたパーツ。これらを簡潔に構築することにより、調和の取れたフォルムと耐久性に優れた構造を作り出しています。全体を通して平面的な部分は存在せず、細部に至るまで丁寧に仕上げられています。中央部の二重の脚がこのソファに十分な耐久性を与えていて、フレームは格子を思わせるシンプルな構造で、各パーツがお互いを支えあうようなデザインになっています。フレームの座面は、旧仕様のウェービングテープから、コロニアルチェアと同じ籐編み仕様に変更となりました。

革本来の自然な風合いと肌触りを残した上質なレザー

天然木とのコントラストが素晴らしく映えるクッションの皮革は、表面に薄いコーティングを施したセミアニリンレザー、Thor（トアー）を使用。皮革本来の自然な風合いと肌触りを残しつつも、出来るだけお手入れを軽減したいユーザーに適した皮革となっています。Thorの皮革のカラーは、ブラック（301）の他に、ブラウン（306）、ライトブラウン（307）からお選びいただけます。

デザイン界に大きな功績を残したコーア・クリントの後継者

Ole Wanscher（オーレ・ヴァンシャー）は、王立芸術アカデミーで師事したコ－ア・クリントの事務所で、1924年から27年まで仕事をし、その後家具デザイナーとして独立します。代表作のほとんどは、1940年から1950年代前半にかけて発表されており、機械生産が可能な高品質の家具が求められる中、この課題に真っ向から取り組み製品をデザインしていきました。また、欧州各国、エジプトを旅行し各地で家具デザインを研究し、そこで得たインスピレーションを家具にも取り入れています。さらに、ヴァンシャーは「家具の歴史概要（1941年）」、「家具の美学（1985年）」をはじめ家具に関する書物も多数執筆。家具を建築の一つとして捉えており、そのデザインは、プロポーションやフォルム、そして耐久性を重視したものばかりです。

Ole Wanscher（オーレ・ヴァンシャー）

1903年コペンハーゲンに生まれたオーレ・ヴァンシャーは、デザイナーとしてばかりか、デンマーク王立芸術アカデミー家具科の教授としてもデンマークデザイン界に大きな功績を残しています。今日オーレ・ヴァンシャーの家具は北欧モダンのクラシックとして世界中に知られています。